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認知症は本当に遺伝するの?

認知症

少しずつ脳が委縮し、身体や精神の機能にも異変が見られるようになる認知症。
親や親族に認知症患者がいる場合、その家族が将来的に認知症を発症する可能性は、そうでない人に比べて高くなるのでしょうか。

今回は認知症が遺伝するかどうかについて、認知症予防策とあわせてご紹介します。

認知症は遺伝するの?しないの?

親が認知症を発症していた場合に、その子どもも同じように認知症を発症した事例は確かにありますが、2019年時点ではっきりとした遺伝性は確認されていません。
認知症は、まだまだ解明されていないことも多い脳の疾患です。このため遺伝性についても、わかっていないことの方が多いのが現状なのです。

ただ近年では、むしろ遺伝により認知症が発症することはごくごく少なく、非常に珍しいケースだとする意見が主流になっています。認知症の遺伝性についてはあまり気にせず、他の病気と同じように「親に罹患者がいない人に比べると、かかりやすい」程度の理解をしておけば十分でしょう。

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アルツハイマーは遺伝するって聞いたけど…

認知症のうち「アルツハイマー型認知症」には、特に強く遺伝性が疑われている「家族性アルツハイマー型認知症」があります。

しかし、このアルツハイマー型認知症であっても、実際に遺伝性が確認されたのは親が64歳未満の若いうちに認知症を発症したケースのみです
64歳未満で発症するアルツハイマー型認知症を「若年性アルツハイマー型認知症」と言い、このうち1割程度の家族には、遺伝性が確認されています。

さらに、この遺伝性が確認された1割のうち、認知症発症を引き起こす様な遺伝子異変が起きているのが確認されたのは半分程度でした。つまり、たしかにアルツハイマー型認知症に遺伝性は確認されていますが、その可能性は1割未満であり、決して高いわけではないのです。

アルツハイマー型認知症の発症には、遺伝よりも高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満などの「生活習慣病」の方が、強いリスクとなることがわかっています。アルツハイマー型認知症の発症を予防したいなら、遺伝による発症を心配するよりも、普段の生活習慣を見直して対策をする方が建設的でしょう。

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認知症予防のために、すぐに取り組めることは?

若年性ではなく、80歳以上で発症する認知症は、以下のポイントに気を付けて生活習慣を見直すことで予防効果が期待できます。

生活習慣病を予防し、放置せず治療する

80歳以上で発症する認知症の一因は、高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満などの生活習慣病を起こし、治療せず放置することだと言われています。
このため生活習慣病の発症を予防するとともに、発症してしまった場合には放置せず、医師の指示に従ってきちんと治療することが認知症予防にもつながります。

日々バランスのよい食事と、たっぷりの水分を摂る

決まったものばかりではなく、肉や魚、緑黄色野菜、パンや米などの炭水化物、果物など、意識的にいろいろな食材を食べて栄養が偏らないようにしましょう。

また、水分も喉が渇く前に少量摂取する習慣をつけ十分に摂取してください。
こうすることで全身の栄養状態・血流が良くなり、生活習慣病と認知症予防の効果が期待できますよ。

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2日に1度、30分以上の運動時間を確保する

運動習慣のない人は、定期的に運動する人に比べ認知症発症リスクが高いと言われます。
ウォーキングや水泳、散歩でも構いませんので、1回あたり30分以上の運動を2日に1度の頻度で続けられるよう習慣づけてください。

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できるだけ外出し、いろいろな刺激を受けるようにする

年齢を重ねると、外出や他者との交流がおっくうになる人もいます。
しかし外出をせず家に引きこもって、他者とのコミュニケーションによる刺激がなくなると脳は退化し、認知症を引き起こしやすくなります。

できるだけ外出するようにして、友人や近所の人との交流を楽しんでくださいね。

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おわりに:認知症が遺伝する可能性は低く、はっきりとは確認されていない

認知症については解明されていないことが多く、遺伝性についてもはっきりとはわかっていません。しかし遺伝性が強いとされるアルツハイマー型認知症でも、遺伝による発症は1割未満とされ、非常に珍しいケースだと言われているのです。

一方で、80歳以上で発症する認知症の多くは、生活習慣病が一因であるとされます。認知症発症を予防したいなら、遺伝を心配するよりも生活習慣病を予防する対策を実践するのが良いでしょう。

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