介護サービスを受けるには、ケアプランが欠かせません。そしてこのケアプランの作成に欠かせないのが、介護保険制度の専門家であるケアマネージャーです。
今回は介護生活を支えてくれるケアマネージャーの探し方を、良いケアマネージャーを選ぶためのコツや変更の可否と合わせ、解説していきます。
ケアマネージャーってどうやって探せばいいの?
ケアマネージャーはリストをもとに、利用者本人と家族が自力で探すのが一般的です。
ケアマネージャーが在籍する居宅介護支援者のリストは、各市区町村に設置されている介護保険課、または地域包括支援センターで入手できます。
それぞれの居宅介護支援事業者にどんなケアマネージャーが在籍しているかは、支援事業者がどんな施設を併設しているかで、ある程度予想可能です。
例えば、デイサービス施設や訪問看護ステーションを併設する居宅介護支援事業者の場合、以下のように推測されます。
在籍ケアマネージャーの具体例
- デイサービス施設を経いつする居宅介護支援事業者の場合
- 施設入居ではなく、在宅をメインとした通所介護に強いケアマネージャーが在籍する可能性が高い
- 訪問看護ステーションを併設する居宅介護支援事業者の場合
- 医療連携に強いケアマネージャーが在籍する可能性が高い
気になる、条件に合う居宅介護支援事業者を見つけたら、問い合わせをしてみましょう。
また、高齢者本人のかかりつけ医からの紹介や、同じ地域に暮らす高齢者やその家族からの口コミをもとに、ケアマネージャーを探すという方法もあります。
なお要介護認定ではなく、まだ介護が必要でない要支援認定を受けた人は、地域包括支援センター所属のケアマネージャーに担当してもらうことになります。
ケアマネージャーの選び方のコツはある?
気になる居宅介護支援事業者を見つけたら、問い合わせの後に面談を行います。
面談では、相性が良く信頼できるケアマネージャーかどうかを見極めるために、以下2つのポイントを参考に相手を観察しましょう。
どんな職歴を経て、ケアマネージャーになったか
ケアマネージャーになるための介護支援員の資格を取得するには、以下いずれかの受験資格を満たす必要があります。
- 医師、看護師、介護福祉士、理学療法士など、医療や福祉分野の国家資格を有して通算5年、または900日以上働いた経験がある
- 生活相談員、相談支援専門員、支援相談員などとして通算5年、または900日以上働いた経験がある
看護師からケアマネージャーになった人と、介護福祉士からケアマネージャーになった人とでは、培ってきた経験や得意分野は異なるはずです。担当候補のケアマネージャーの経験が、自分達が求める経験・能力にマッチしているか、質問して確かめてみましょう。
相談しやすく、こちらの話を親身になって聞いてくれるか
ケアマネージャーは、利用者である高齢者とその家族が介護生活を送るうえで、頼れる存在でなくてはなりません。
このためケアマネージャーには、介護・医療の知識だけでなく利用者である高齢者本人・家族にとって話しやすく、相性の良い人物であることも強く求められます。
以下の項目に注意し、信頼に足る人物であるかを話しながら探っていってください。
- こちらの話を、高齢者からも家族からも平等に、親身になって聞いてくれるか
- こちらの話から、背景にある事情や困りごとまで汲み取ろうという姿勢が見られるか
- こちらが理解できないことは何度でも、丁寧に説明対応してくれるか
- 現状の困りごとや希望に配慮した、具体的なアイデアを出してくれるか
- あまり専門用語を使わず、こちらにわかる言葉でやさしく説明してくれるか
- その場で答えられないことにも、期日を設けてきちんと答えてくれるか
- 話をしていて違和感や不快感、バカにしたような態度が見られないか
- 困ったとき、助けが欲しいときに連絡がつきやすいか
- 守秘義務があることを理解し、こちらにも通知してくれるか
- 専門的な知識を活かし、納得できるケアプランを一緒に作ってくれるか
ケアマネージャーは変更できるの?
慎重に選んだケアマネージャーであっても、良好な関係を築けないことはあります。
もし、担当のケアマネージャーとの関係がうまくいかなかった場合は我慢せず、以下3ついずれかの方法で担当を変更しましょう。
- ケアマネージャー本人、または居宅介護支援事業者に変更を依頼する
- 別の居宅介護支援事業者に変更の相談をして、先に新しい担当を決めてしまう
- 地域包括支援センター、または市町村の窓口にケアマネージャーの変更について相談する
おわりに:本人の職歴と人柄に注目して、良いケアマネージャーを選ぼう!
ケアマネージャーには医療・介護に関する知識とともに、高齢者本人・家族にとって接しやすい、信頼できる人柄であることが強く求められます。面談をするなかで話を聞くときの姿勢や、受け答えを観察して、自分たち家族と相性の良さそうな人物かを見極めましょう。
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