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通所介護(デイサービス)ではどんなサービスが受けられるの?

介護

デイサービスとは、名前の通り基本的に宿泊を伴わない日帰りのサービスのことを指します。在宅介護を行う人にとって、どうしても外出しなくてはならないとき、息抜きにリフレッシュしたいときというのはあるものです。

そんなとき、デイサービスを利用して自由に動ける時間を作るのがおすすめです。この記事では、デイサービスの特徴やサービス内容、費用についてご紹介します。

通所介護(デイサービス)って?

通所介護(デイサービス)とは、要介護状態になった場合であっても、利用者ができる限り利用者の自宅において、持っている能力に応じた自立した日常生活を送ることができるよう、生活機能・心身機能の維持や向上を目指し、日常生活上の世話や機能訓練などを行うものです。自宅にこもりきりになりがちな利用者の社会的孤立感を解消したり、在宅介護を行う家族の身体的・精神的負担を軽減したりするという目的もあります。

高齢になるにつれ、身体的能力の衰えなどによって社会的な役割が薄くなっていくと、どうしても外に出るのが億劫になり、自宅に引きこもりがちになってしまう人は少なくありません。すると、刺激の少ない生活を送ることになり、認知症のリスクが高まります。外出などで体を動かさないと筋力も次第に弱まってしまい、寝たきりになってしまう可能性も上がってしまいます。

こうしたリスクを予防するため、少しずつでも外へ出かけて家族以外の人と触れ合ったり、無理のない範囲で体を動かしたりすることが重要です。さらに、日中に要介護者が外出することは、年中無休で在宅介護を行っている家族など介護者の心身の負担軽減にもつながります。介護者が介護を離れて自分の時間を持ち、リフレッシュすることは、介護疲れを回避するためにも非常に大切です。

利用者は通所介護の施設(利用定員19名以上のデイサービスセンターなど)に通い、食事・入浴などの日常生活支援や生活機能向上のための機能訓練、口腔機能向上サービスなどを提供します。自宅から施設までの送迎サービスもありますが、泊まりはなく、いずれも日帰りでのサービスです。生活機能向上グループ活動など利用者同士の交流もあることから、利用者の孤独感も軽減されます。

比較的介護度が低く、日常生活機能の低下が少ない要支援の人の場合、「介護予防通所介護」のサービスを利用できます。基本的なサービスは通所介護と同じで、要支援状態から要介護状態になるのを防いだり現状を維持したりするとともに、在宅介護をする家族の負担を軽減する目的で利用されます。

通所介護のサービス内容とは?

デイサービスには「1日型」「半日型」がありますが、いずれも送迎車で送り迎えしてもらい、以下のようなサービスを受けられます。

  • 入浴(施設によっては、寝たきりの状態でも入れる「機械浴」の提供があるところも)
  • 昼食(嚥下機能が低下している人にも、飲み込みやすい形態の食事を提供してくれる)
  • 排泄介助
  • 機能訓練
  • 生け花や囲碁などの趣味、レクリエーション
  • 近所の公園やファミリーレストランなどへの外出レクリエーション
  • 看護師による健康チェック

要介護状態にある利用者のために、入浴・食事・排泄など日常生活の介助、生活機能訓練などを行うほか、楽しく通えるよう趣味(書道・陶芸・生け花・囲碁・リズム体操など)やレクリエーションなど、さまざまなプログラムが用意されています。こうして外出したり、施設のスタッフや他の利用者など、新しい人間関係に触れたりすることで、引きこもりや孤立、認知症などのリスクを軽減します。

リハビリテーションが必要な人の場合、通所リハビリテーション(デイケア)の利用が最も適切ですが、デイサービスの中であっても、機能訓練指導員による「パワーリハビリテーション」を行える施設が増えています。「パワーリハビリテーション」とは、老化などによって低下した身体的・心理的活動性を回復させ、自立性をアップさせ、QOLが高い生活への復帰を目指すというリハビリテーションのことで、負荷の軽いマシンを使ってトレーニングを行います。

デイサービスには以下のような専門スタッフが在籍し、さまざまなサービスを提供してくれます。

管理者
事業所の管理を行う責任者で、施設によっては以下の職種と兼任のことも
生活相談員
利用契約の手続きや、ケアマネジャーとの連絡業務を担当する
利用者や家族からの相談を主な業務としている
機能訓練指導員
日常生活上の機能訓練を行う職員
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師などの資格を持つ
介護職員
デイサービスでの全般的な介護を担当する職員
食事・入浴・トイレの介助、多彩なレクリエーションなどを提供してくれる
看護職員
看護師が常駐しているデイサービスと、訪問看護ステーションなどと連携して看護師が派遣されているデイサービスがある
主に血圧の測定や傷の処置など、医学的な管理が必要な処置を行う

デイサービスは基本的に通う場所であり、1日型であっても宿泊することは原則としてできません。しかし、施設によっては「お泊りデイサービス」という、デイサービス利用後にそのまま施設に宿泊するサービスを提供しているところもあります。

ただし、デイサービスに介護保険が適用されるのはあくまでも「日中」のサービスのみですから、お泊りデイサービスの場合、宿泊費には介護保険が適用されず、全額自己負担となります。介護保険を利用した短期宿泊サービスとしては、「ショートステイ」がありますので、どちらを利用するかは利用者や家族の都合、施設の空きなども含めてよく検討してみましょう。

また、デイサービス中に病院を受診したり、デイサービス終了後に自宅以外の場所に送迎してもらったりすることはできません。もし、デイサービス中に体調が悪化して病院を受診する必要がある場合には、デイサービスを中止し、家族など介護者が病院へ連れて行かなくてはなりません。

通所介護の費用はどれくらいかかるの?

デイサービスの自己負担額は原則として費用の1割ですが、65歳以上でも労働世代並みに収入がある人の場合、自己負担額は2割〜3割となります。費用は「要介護度」「利用時間」「利用するデイサービスの種類」「施設の所在地」などによって異なりますが、一例として要介護度2の人が通常規模型(月平均で利用の延べ人数が301人以上〜750人以内)の場合を以下に挙げます。

  • 3時間以上4時間未満…417円
  • 4時間以上5時間未満…438円
  • 5時間以上6時間未満…663円
  • 6時間以上7時間未満…679円
  • 7時間以上8時間未満…765円
  • 8時間以上9時間未満…779円

上記のように、サービス時間は3時間以上で1時間ごとに設定され、最長で14時間(9時間以上は1時間ごとに50円高くなる)まで延長できます。大規模型や小規模型施設の場合、大規模型では安くなり、小規模型では高くなる傾向があり、送迎を家族が行う場合には費用が安くなることもあります。

他にも、介護福祉士の専門性や勤続年数などに着目してサービス提供体制強化加算が加わったり、介護職員処遇改善加算(現行加算)、介護職員等特定処遇改善加算(特定加算)が加わったりすることもありますが、これらの処遇は支給限度額の対象外となります。

また、介護保険の適用外となる食事・おやつ・娯楽の材料費などは全額自己負担となります。オムツを使用している人の場合、家で使っているものをそのまま預けて使ってもらえる場合もありますので、施設に問い合わせてみましょう。

おわりに:通所介護による介護サービスや娯楽の提供で、利用者も介護者もリフレッシュ

デイサービスでは、半日や1日のプログラムを組み、入浴・食事・排泄など基本的な日常生活の介助の他、生け花や囲碁などの趣味、レクリエーションなどのサービスを提供してくれ、利用者は楽しみながら新しい刺激を受けられます。

デイサービスには、在宅介護で介護者(家族)がリフレッシュするという目的もあります。介護疲れを予防したり、心身の疲れをリフレッシュしたりするためにも、ぜひ積極的に利用していきましょう。

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