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地域密着型通所介護ってどんなサービスなの?

介護

通所介護(デイサービス)とは、在宅介護で暮らす高齢者が1日または半日、通所介護施設にて日常生活の介助を受けたり、レクリエーションなどの娯楽プログラムを過ごしたりする介護サービスのことです。

地域密着型通所介護は、通所介護と基本的なケア内容は同じですが、人数や料金などに細かい違いがあります。一般的な通所介護との違いを中心にご紹介しましょう。

地域密着型通所介護とは?

通所介護とは、要介護状態になった場合でも利用者ができるだけ自宅で、それぞれが維持している身体能力に応じて自立した日常生活を営めるよう、生活機能の維持または向上を目指し、それに必要な介助や機能訓練を行うためのサービスです。利用者の社会的孤立感を解消したり、心身の機能を維持したり、在宅介護における介護者(主に家族)の身体的・精神的な介護負担を軽減したりすることも目的の1つです。

2016年3月末まではこの「通所介護」についての枠は1つしかなく、利用定員が19人以上の施設のみが行えるサービスとなっていました。しかし、2016年4月1日から通所介護の中に「地域密着型通所介護」という枠が追加され、利用定員が19人未満の施設でより手厚いサービスを受けられるようになった代わりに、要介護度1〜5の人のみが対象(要支援1・2の人は対象外)となりました。

サービスの内容自体はそもそもの通所介護と同じように、日帰りで介護施設に通って入浴・食事など日常生活の介助を受けたり、機能訓練を行ったり、趣味やレクリエーションなどの娯楽を行ったりして過ごします。小規模・少人数制であることから、スタッフや利用者とも顔なじみになりやすく、アットホームな雰囲気の中で安心して過ごしやすいのは地域密着型通所介護の大きなメリットです。

一方で、通所介護には利用する地域の制限がなく、希望があれば市区町村や都道府県をまたいで通うことも可能ですが、地域密着型通所介護は原則として「利用者が住んでいる市区町村の事業所」のみしか利用できません。これは、地域密着型通所介護の場合、介護が必要になっても住み慣れた地域で生活できるよう支援することが目的の「地域密着型サービス」の一環として提供されているためです。

地域密着型通所介護は公的サービスなため、一般的な通所介護のように介護保険の適用外で自立(要介護・支援に非該当)の人や要支援の人が利用することはできません。また、小規模・少人数なことから、一般的な通所介護と比べると費用が割高になる傾向があります。

地域密着型通所介護のサービス内容は?

地域密着型通所介護で受けられるサービスには、以下のようなものがあります。

  • 送迎
  • 健康チェック(体温や血圧の測定など)
  • 食事(昼食、おやつ)や入浴、排泄など日常生活の介助
  • 体操など、生活機能向上のための機能訓練
  • 嚥下機能の維持や向上のための口腔機能向上サービス
  • 近隣への外出
  • レクリエーション(ゲーム、歌など)
  • 手工芸などの趣味の活動

また、施設の多くでは看護師が常駐していることから、健康管理・服薬などのサポートも対応可能となっています。小規模なことを活かし、利用者に合わせた柔軟なサービスを提供している施設が多いですから、具体的なサービス内容や取り組みについては、見学や体験利用をして確認すると良いでしょう。

通所の前日には着替え・歯ブラシ・予備のオムツなどの準備をしますが、一人暮らしの人の場合は訪問介護サービスの際、訪問介護員(ホームヘルパー)に準備してもらうこともできます。その場合、ヘルパーや家族、ケアマネジャーなどと相談しておくのが良いでしょう。

地域密着型通所介護の費用の目安と申し込みの手順は?

地域密着型通所介護の費用のうち、基本料金は介護保険の適用となり、原則として1割が自己負担となります。しかし、労働世代と同等の収入がある人の場合はその所得に応じ、2〜3割負担となります。以下は、要介護度2、自己負担額が1割の人で計算した費用の一例です。

  • 3時間以上4時間未満…469円
  • 4時間以上5時間未満…491円
  • 5時間以上6時間未満…761円
  • 6時間以上7時間未満…786円
  • 7時間以上8時間未満…873円
  • 8時間以上9時間未満…908円

例えば、同じ要介護2、自己負担額が1割の人が一般的な通所介護を利用した場合、3時間以上4時間未満で417円の費用がかかります。このように、地域密着型通所介護は一般的な通所介護と比べて割高になる傾向があるものの、その負担額が一気に跳ね上がるわけではない、ということがわかります。また、基本料金はサービス内容や所在地によっても変わります

送迎は基本料金に含まれていますが、食費やおやつ代は含まれておらず、施設によって内容が異なります。また、オムツを利用している人で施設にあるオムツを使った場合、レクリエーションに参加した場合の材料費などは実費相当額が日常生活費としてかかります。その他、入浴や個別機能訓練などは、別途加算となる場合もありますので、これらの詳細は利用を検討している施設に確認してみましょう。

地域密着型通所介護の利用方法は?

地域密着型通所介護を利用する手順は、大まかに以下のようになっています(※まず、既に要介護1〜5の認定を受けていることが要件となります)。

  1. 担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに相談する
  2. ケアマネジャーの助けも借りながら、複数の施設を見学したり、体験利用したりする
  3. よく検討して施設を決定し、ケアマネジャーに利用申込みをしてもらう
  4. ケアマネジャーがケアプランを作成する
  5. 施設(サービス提供事業者)と契約を交わす
  6. 指定の日時から、サービス提供開始となる

地域密着型通所介護の場合、デイサービス同様、半日や1日での日帰りのサービスであることから、曜日によって職員や利用者も変わり、雰囲気が違うことがよくあります。そのため、見学や体験利用をする日は、実際に利用を考えている曜日に合わせても申し込みましょう。

おわりに:地域密着型通所介護とは、少人数のアットホームなデイサービス

地域密着型通所介護は、通所介護(デイサービス)の1つとして2016年4月1日から導入されたサービスで、原則としてその地域に住む要介護1〜5の高齢者を、定員を19人未満として受け入れるものです。

スタッフや利用者とも顔なじみになりやすく、アットホームで手厚いサービスを受けられますが、一方で少人数制のため、一般的な通所介護よりもやや割高な傾向にあります。費用について詳しくは、各施設に確認してみましょう。

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