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高齢者は水分をどれくらい摂ればいいの?

介護

高齢者は小児や若年者に比べ、脱水症に陥りやすいとされます。高齢者が脱水症を避けるには、1日にどのくらいの水分を摂取すれば良いのでしょうか。

今回は高齢者が1日に摂取すべき水分量の目安を、脱水が起こりかけているときのサインや、水分補給の重要性とあわせて解説していきます。

高齢者にとって水分補給が大切な理由とは?

以下の理由から、高齢者は若年者に比べ脱水症に陥りやすいとされています。

  • 喉の渇きを感じる機能が減退し、体の水分不足を実感しにくくなっているため
  • 飲み込む力の低下から咽て咳き込みやすくなり、十分な水分摂取が難しくなるため
  • 糖尿病などの持病、またその治療薬の副作用から、水分が体外へ出やすくなるため
  • 夜間にトイレに行く煩わしさから、本人の意思で水分摂取を控えることがあるため

また人間の体内水分量は、年齢を重ねるにつれ減少することがわかっていて、体重に対して占める水分の割合は小児なら70%ですが、成人では60%、高齢者なら50%にまで低下します。

体に蓄えられる水分量が低下するという点からも、脱水予防のために高齢者がしっかり水分補給することの重要性が見えてきますね。

高齢者の1日の水分摂取量の目安って?

その人に必要な水分摂取量は、以下の計算式で求めることができます。

1日当たりの必要水分量(ml)=年齢別必要量(ml)×実測体重(㎏)

65歳以上の場合、年齢別必要量は体重1㎏当たり25mlとされています。例えば、75歳で実測体重50㎏の人であれば、25(ml)×50(㎏)=1250(ml)と計算できますね。
この1250(ml)から、食事等に含まれる水分を考慮し差し引きしていきましょう。

食事から摂取する水分量は1、000キロカロリーあたり400mlを目安にして考えます。
仮に1日1500キロカロリーの食事を摂る場合、食事による水分の摂取量は約600mlと計算できますね。

この数値をもとに、1日当たりの必要水分量から食事から摂取する水分量を差し引き、飲用すべき水分量を導き出します。

1日当たりの必要水分量1250(ml)-食事からの摂取水分量600(ml)=650(ml)

つまり75歳で体重50㎏の方の場合、1日に約650ml、500ml入りのペットボトルで換算すると約1本半分の水分を摂る必要がある、とわかりました。
みなさんもこの計算式を利用し、高齢者の年齢と体重から1日に必要な水分摂取量の目安を導き出してみてください。

水分が足りなくなっているときのサインって?

高齢者に以下のような症状が見られるときは、脱水症に陥っている可能性があります。

脱水症、または水分不足に陥っている高齢者の特徴
  • トイレに行く回数が減っている
  • 手が冷たく、親指の爪先を押しても赤みが2秒以内に戻らない
  • 手などの皮膚をつまんで離すと、3秒以上もとの状態に戻らない
  • 舌とわきの下が乾いている
  • 発熱や嘔吐など、熱中症のような体調不良がある
  • 便秘がちになっている

このような症状が見られたら、経口補水液などを利用し早急に水分補給を行ってください。
それでも症状がなくならないときは、速やかにかかりつけ医、または最寄りの医療機関に相談しましょう。

おわりに:高齢者が1日に摂るべき水分量の目安は、体重によって導き出せる

若年者に比べて体内に蓄えられる水分量が少なく、喉の渇きへのセンサーも弱くなっている高齢者は、脱水症を起こしやすくなります。高齢者が脱水症を予防するには、1日当たりに摂取すべき適切な水分量を知り、こまめに水分補給をしなければなりません。1日に必要な水分摂取量の目安は年齢・体重から計算式で導き出せますので、本記事を参考に確認してみてください。万が一脱水症になったときは、早めに医療機関にかかってくださいね。

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