本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作は老後リサーチ編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

認知症の介護で大切な心がまえとは?

介護

周囲の物や人への認知機能が低下し、物忘れや運動障害などの症状を表す認知症。
症状に暴言や暴行、徘徊なども含まれるため、発症すると介護をする周囲の人の心身にも、多大な負担がかかることが想像できます。

今回は認知症を介護する上で知っておきたい心構えについて、悩んだときに相談できる機関とあわせて、ご紹介します。

認知症の人のための「周囲の」心がまえ

まずは認知症の人を介護する上で、認知症である本人のために周囲が持っておくべき心構えについて、解説していきます。

認知症の人を介護するうえで、周囲が持っておくべき考え方は以下の3つです。

本人の尊厳を守ることを重視すべし

認知症になっても、その人はあなたの親や家族であり、別人ではありません。
認知症を発症して「できないこと」が増えても、本質は変わらず感情や考えは残っていますし、快適な日常生活を継続して送る権利を持つ人間です。

決して子どもと同じような接し方をしたりしないでください。また、他人事のように扱うこともやめましょう。
いま介護する立場であるあなたが「自分が認知症になったらしてほしい接し方」を考えて、日々のケアに当たってください。

本人の生きがいを奪わないよう、できることは自分でやってもらう

介護する立場に立ってみれば、親切心や「自分がやった方が早い」などの気持ちから、認知症患者の生活のすべてを管理し、お世話をしてしまいがちです。

しかし認知症になっても、日常生活のなかで本人にできることはまだまだあります。
自分でできるのにやらせてもらえない状態は、認知症患者に自分の居場所や役割を奪われたように思わせ、本人の自尊心を傷つけさらに認知症を進行させる一因となるのです。

  • 患者本人ができることとできないこと
  • 手助けがあればできること

周囲は、この2つを見極めて、可能な限り自立した生活を送れるようにしましょう。

症状によって起こる問題の「根本原因」の解決をめざす

認知症になると、妄想による暴言や徘徊など、日常生活を困難にする症状も出てきます

このような症状の対策としては、ごまかして忘れさせたり、施錠をして外出できないようにするなどの対策を取りがちですが、これは「いたちごっこ」におちいりかねません。

認知症の人が妄想や徘徊をする背景には、精神的な不安や家や特定の場所への執着・違和感、体調や薬の影響など根本的な原因が潜んでいる可能性が高いです。

自身で分析したり、専門家の助けも借りながら、根本原因を推定して解決に向かわせることで認知症による症状の緩和を目指していきましょう

介護する側の人のための心がまえ

次に、認知症患者を介護する周囲の人が、介護疲れから心身のトラブルを抱えないようにするための心構えについてご紹介していきます。

認知症患者を介護する側の人が持っておくべき5つの心構えは、以下の通りです。

意識的に、頑張らないようにしてみる

高齢者介護、まして認知症患者の介護となると、大変なのも当然です。

被介護者への愛情や熱意から、ついつい過度に頑張ってしまうと、介護する側が心身を壊してしまいます。
頑張りすぎず、たまには自身を褒めて甘やかすことも大切に考えてください。

自分1人、または家族だけで抱え込まない

長期にわたる場合もある認知症患者の介護は、ひとつの家族や、家族のなかの特定の1人のみで、抱えきれる問題ではありません。

同じ悩みを持つ人との交流会や、外部の専門家による介護・医療サービスも上手に利用して、他の人の力も借りながら解決してくださいね。

弱音を吐いてもいいと知って

暴れているのをなだめたり、排泄のお世話もしなければならない認知症患者の介護は、「愛情」や「恩返し」などのきれいごとだけで片づけられるものではありません。

どろどろした気持ち、やりきれない気持ちや疲労感は、あって当たり前です。
信頼できる友人や専門家に、きちんと弱音やグチをはいてください

他の介護事例と、自分の状況を比べない

被介護者の状態や、自分の介護の現状を他人と比べても、何も良いことはありません。

認知症患者の進行度合いや、現れる症状は人によって大きく異なります。
介護に正解はありませんから、他の家やあなたの介護への周囲からの評価は気にせずに、あなたと被介護者が快適な介護を目指しましょう

いつかは訪れる、認知症介護のゴールを想像する

他の病気と同じように、認知症の症状も進行するため、いつか必ず終わりはやってきます。

どんなにいま、あなたが非介護者の徘徊や妄想に悩まされていても、運動や発語に障害が及べば、そのような症状も出なくなるのです。

どうしても介護で辛くなったときは、「いつか必ず終わるものだから大丈夫」と考えて、いまを乗り越えるようにしましょう。

疲れたとき、悩んだときはどこに相談すればいい?

認知症患者の介護で疲れたとき、悩んだときには、以下のような機関に相談してみましょう。

  • 保健センター
  • 地域の高齢者相談センター
  • 地域包括支援センター
  • 在宅介護支援センター
  • その他、自治体や福祉団体などが運営する相談窓口など

これらの機関に相談すれば、現在の介護負担を軽くするための工夫やアドバイス、利用できる介護施設の案内や紹介を受けられる場合があります。

介護疲れで限界が来る前に、早めに外部に相談するよう心がけてくださいね。

おわりに:認知症の介護では「介護される側の尊厳」と「介護する側の心身の健康」を大切に

認知症が進行すると徐々に正しい認識ができなくなり、次第に行動の管理や生活上のサポートが欠かせなくなります。しかしいくら認知症が進行しても、患者の本質は変わらっていません。

周囲の人は、自分達の心身の健康に気を配りながら、認知症患者の尊厳や生きがいに配慮した介護をすることが求められるのです。
ただ、1人だけで認知症患者の介護を抱え込むと心身を壊す原因にもなりかねないので、意識的に外部に相談するようにしてください。

コメント